空き家を放置して裁判になった!その原因は?

投稿者: | 2019年6月20日

実家を離れて新居を構えて、孫たちと一緒に暮らしている息子の世代。親とは別居し、実家には年老いた両親だけが穏やかに暮らしている。

こう書くとなんだか「今どきの光景」と思えるかもしれませんが、こう思えるのは「今のうち」なのです。

なんでそんなことを言うのか不思議に思われるかもしれませんが、これからお話しすることはすべて「実際に起こったこと」ことなのです。

■両親が年老いて誰もいなくなった「空き家」だけが残った

これからお話しするのは、私たちの便利屋仲間が実際にお仕事を受けた案件の1つです。

Bさん(44歳)は東京都在住ですが、栃木県の実家にはご両親がお住まいでした。

元気だった両親も年齢を重ねるにつれて、次第に老いが目立つようになって、いつしかホームヘルパーさんのお世話になることが当たり前に。

それでも思うように日常生活が送れなくなり、ついに両親そろって老人ホームに入居することになり、主のいなくなった空き家だけが残されました。

両親の暮らしている老人ホームに顔を出しつつ、たまに空き家をのぞいてみると、郵便受けに手紙やダイレクトメール、広告が山のように突っ込まれているありさま。

父親が大事にしていた盆栽や庭木も伸びきってしまい、庭に行こうとしても伸びきった枝が邪魔をして移動できない状態に。

かといって、誰も住む予定がない空き家をきれいにしておかなくてもいいだろう…Bさんはこう考えましたが、これが意外な騒動に発展してしまったのです。

■隣人が怒鳴り込んできた、そのわけとは?

ご両親が老人ホームに入居して1年、Bさんは不定期ではありますが空き家となった実家に出向き、最低限の掃除や庭木の剪定をしていました。

車で2時間ほどかかる距離にあるので通えなくはないとはいえ、土日のうち1日が空き家の掃除などでつぶされてしまうことにBさんは憂鬱でした。

空き家を売る選択肢もありましたが、将来的に中学生の息子が成人した時、自分たちのマイホームを譲って自分たちがここに帰ってきて暮らす、あるいは息子にこの家を譲る選択肢も考えていましたので、踏ん切りがつかなかったのです。

ある日の週末、Bさんはいつものように空き家にやってきて、庭木の剪定をしていたら、ブロック塀越しに隣人のAさんが話しかけてきました。

「ちょっとお話があるのですが、よいでしょうか」

作業をやめてAさんの方へ出向くと、Aさんは左腕の大きな包帯を見せながら言うのです。

「あなたの家の2階、屋根のひさしの部分にスズメバチが巣を作っているんです。3日前、そのスズメバチに刺されたんです。いったい、どんなつもりで空き家の管理をしているんですか」

Aさんが指さす方を見ると、確かに言われている場所にスズメバチの大きな巣があり、ブンブンと羽音をさせながらスズメバチが飛びまわっています。

Bさんは言います。たまにしか帰ってこないもので気づかなかったのです、と。

すると、Aさんはさらに怒り出します。

「気づかないでは困るのです。周辺の家のことも考えて空き家の管理をしてもらわないと、私は生きるか死ぬかの状態になったのですから」

「アナフィラキシーショックってご存知ですか。私はすぐに救急車に乗って総合病院に行き、1週間入院したのです。あなたに連絡しようとも思いましたが、連絡先が分からなかったのでお越しになる日を待っていたわけです」

Aさんの言い分を整理すると、Bさんが空き家の管理をきっちりしていればスズメバチが巣を作ることもなかったし、蜂に刺されて自分が入院することもなかった、と。

Aさんは最後に言います。

「少なくとも、私が支払った医療費相当分は慰謝料としていただきたいです」

■Aさんの訴えに真剣に向き合わなかったBさんに起こった悲劇

その場は「またあらためてお詫びに上がります」「まずは巣の駆除を優先します」と逃げ切った息子さん、掛かる費用のことを考えて少々気分が悪くなりましたが、早速インターネットで調べた便利屋に依頼して、有料にはなりますが仕方なくスズメバチの駆除を依頼しました。

その時、私どもが便利屋として初めてBさんとのお付き合いが始まったのですが、まずは急いでスズメバチの駆除をしてくれとのことで、私たちはその日のうちに駆除にあたることにしました。

実際に私たちが作業に取り掛かったのは、夕暮れが迫る時間帯でした。暗くなると作業がしづらいので急いで作業をしていると、駆除中にAさんがやってきます。

開口一番「慰謝料の件はどうなっているか」と聞かれ、私どもは駆除だけを請け負っているのでわからないと言ったら、息子さんの連絡先を教えろとしつこく迫られました。

この時、私たちはAさんとBさんの間に何があったかはご存じなかったので、作業を終えてからその報告と合わせてAさんとのやり取りをお話ししました。

Bさんは笑いながら「ちょっといろいろありまして」と言うだけで詳しい出来事は教えていただけませんでしたが、「早めにあいさつに出向いておきます」とだけおっしゃいました。

■これで解決と思いきや「弁護士」が登場

私どもの手でスズメバチの駆除も済んだことだしと、菓子折りを購入してその日の夜にAさんの家を訪ねたBさん。

Aさんが「ちょうどいいところにいらした」といい、何のことかと思いきや、Aさんがある1人の背広姿の男性を紹介します。

「弁護士の田中先生です。スズメバチの件だけではなく、あなたの空き家には大変迷惑を被っていますので、裁判で争わせていただきます」

Bさんは驚きます。スズメバチの件だけではない、とはどういうことなのか。

Aさんの主張は田中弁護士を通じて事務的に語られます。

「スズメバチに刺された実害と慰謝料、伸びきった枝葉のせいで日照権が侵害されたことへの慰謝料、先月空き巣に遭ったことに対する実害と慰謝料を…」

もちろんBさんは反論します。様々な理由を言われて一部納得できることはあっても、空き巣に遭ったことなんら関係ないからです。

でも田中弁護士は言います。

「Bさん、空き家であるあなたの家に、侵入者が息をひそめて潜んでいた。そんな環境を放置しておくことが隣人にとってどんなに恐ろしいことか。実際に実害を受けたのですからなおさらです」

その場では話にならないと悟ったBさんは、自らも弁護士を立てて真っ向から対抗しなくてはならないと感じ、後日改めてこちらの弁護士ともども再訪することを伝えてAさんの家を後にしたのです。

■裁判はいまだに係属中。Bさんの出費はいつまで?

Aさんの最初の訴えから1年、裁判はお互いの主張が平行線をたどり、裁判の核心は「Bさんが空き家の管理をしっかりと行っていたか」になってきました。

ここで言う「しっかり」とはどのような解釈か明確な法律があるわけではありませんから、裁判でお互いの主張を繰り返すだけになります。

実際、裁判所も和解を勧告しており、Aさんが主張する200万円は認められないまでも、実害相当分の50万円を支払って決着させようとしてきます。

息子さんにしてみれば不定期かもしれませんが、庭木の剪定や掃除をしてきたのですから、悪意など全くないわけで、和解なんてとんでもないという気持ちでいっぱいです。

和解したとしても、自分が費やした裁判費用は一切戻ってきませんから、せめて裁判費用だけはお互いの自腹になるようにと考えてはいるものの、それを主張する決め手に欠けるので裁判だけが長期化する有様です。

こんなことなら空き家の管理を誰かに任せておけばよかった、そんな後悔ばかりがBさんの心中を駆け巡っているそうです。

それでも、裁判が始まって以来、私どもはBさんからのお仕事をいただき、便利屋の業務として定期的に空き家の清掃や樹木の選定を行っています。

と言うのも、Bさんが裁判にあたって「空き家の管理」について検討する中で、ご縁があった私たち便利屋にご相談があったからです。

Bさんは私たちと会うたびにおっしゃいます。裁判費用をこんなに掛けるぐらいなら、便利屋にお願いして空き家の管理をしてもらえばよかった、と。

私たち便利屋の目線で考えると、どこまでが「手の行き届いた空き家の管理」なのか、明確な基準はありません。

ですが、便利屋たるもの豊富な過去の経験に基づく技術や知識は持っていますから、空き家の管理に困っているBさんのような方々の良き相談相手でありたいと考えています。

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